風前の灯…
リーマンショック、東日本大震災へと続く景気後退には小社も太刀打ちすることが
できませんでした。
2011年3月末時点の売上は最盛期の3分の1まで減少していて、もはや劇的な上昇は
見込めない状態。取引先の多くが廃業や吸収合併により減少したものでした。
設備資金の返済負担が重くのしかかり、赤字状態が続く中で自分の給与など
当然出ることは無く、経費を削減するにも限界でした。
正常な思考であれば、この状態になる前の現金留保が有るうちに事業停止して
法的に破産処理をすることがベストなのですが、創業社長としての意地と
何より右肩上がりで事業を波に乗せたという、見栄とプライドが邪魔をして
ズルズルと事業を継続させてしまいました。
『こんなことで終るはずがない』『また上昇気流が訪れるのでは』
『営業で頑張れば何とかなる』『今更、他の仕事なんか出来ない』
傷口を広げていることに気が付くのは、しばらく後になってからでした。