回想編➁~自称占い師
ひきこもり暗黒期に妻が知人の知人に
居酒屋で占いをしている人がいるから
一度行ってみようと誘ってくれました。
余り気乗りしませんでしたが
妻が気を使ってくれたのだと思い
渋々行ってみました。
氏名・生年月日を書き込み
しばし待機していると厨房から
胡散臭い風貌の中年男性がやってきました。
占いの教本を見ながら
『で?今日はなに?どうしたいの?』
今の現状から脱却したい旨を伝えると
『良いグッツがあるよ!』と言って
訳の分からない黒い石と
誰かもわからない肖像画を持ってきて
『家の南向きに置いて毎日願いを伝えるといいよ』
『で、1か月ごとにうちの居酒屋にきて占ってあげるから』
『これで運勢が変わるよ!』
『とりあえずグッツは非売品なんだけど特別に30万円でいいよ』
なんだそりゃ…。
実証を見ていないのでどのような物か分かりませんが
弱みに付け込み食い物にする輩が居るんだなと
怒りの感情が芽生え、妻を連れて店を出ました。
藁をもつかむ思いで
虎の子のお金を出した人もいるんだろうか?と
胸が痛くなる出来事です。